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朝令暮改の行政教育、法改正後の教育現場の戸惑いは?

平成18年12月、60年ぶりの、教育基本法改正を発布、翌19年6月に教育三法が公布された。
生きる力を育成、授業時間の増加、道徳教育や体育の充実である。
小学校を例にとると国語、社会、算数、体育の授業を10%増やすということだ。

確か1980年後半、詰め込み教育の弊害で、学校が荒れ、不登校も増加し、企画力、発想力を持った人間の育成をしなければ、国際競争力には勝てない、こんな発想から生まれたのが「ゆとり教育」であった。

しかしこの時期、教育行政の根幹を揺るがす大きな転機があった。学校五日制の実施である。中学では総合学習が登場し、科目選択性も生まれ、通知表の付け方も変わるなど混乱に拍車をかけたのは確か

そして1990年後半になって、低学力が指摘され、これも「ゆとり教育」が招いた弊害との認識で見直しを迫られ、詰め込み教育に戻った。こうした中での法改正であった

今現場は混乱しているのを文科省は知っているのだろうか。学習指導要綱一つにしても、見直しの連続で、朝令暮改といわれても仕方がない実状だ。

今回の改正で打ち出した、小6、中3の全国学力テストにしても、参加する学校としない学校があり、足並みは揃わない。
教職員の人事権移動にしても、まったく進んでいないのが現状。

今後学校評価システムをどう進めていくのか。
そして"生きる力を育成する教育"は素晴らしいことだが、どう現場を指導していくのかまだ見えてこない
授業時間10%の増加の影響は大きく、それをクリアするため、夏休みを短縮している学校もあると聞く。もう"ゆとり"の陰すら見えない。

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