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【第6回】学資保険と資金計画の重要性

子どもの教育費を準備しようとして、まず思いつくのが、学資保険です。
毎月一定金額を払い込み、満期になれば、満期金を受け取り、それを、大学などに支払う入学金や授業料に充当するというものです。

子どもが生まれて間もない時期から保険を開始し、18年かけて保険料を払い込むことで、たとえ毎月5千円でも18年間で108万円が、1万円ならば216万円ものお金が貯まることになります。

しかも、保険であることから、もし、契約者が保険料を支払っている間に亡くなられたとしても、以後の保険料の支払いは免除され、かつ、満期時には、契約当初に約束した満期金が支払われるのです。

もう少しわかりやすく説明すると、たとえば、子どもが10歳の時、保険契約者であった父親が亡くなったとします。子どもが0歳の時から毎月1万円の学資保険を支払い、満期時には210万円を受け取る契約でした。子どもが10歳の時点で支払った保険料は120万円です。
契約者が死亡した場合、以降の保険料の支払いは免除、つまり、支払わなくてもいいことになりますが、満期時には、当初の契約通り、210万円を受け取ることができます。
つまり、この場合だと、契約者が死亡をしても、支払った保険料120万円に対し、満期時に210万円を受け取ることができるのです。

これが、もし、銀行で毎月、積立預金をしていたならば、こうした保険の利点を活かすことはできません。上記のケースだと、120万円を支払ったら、預金を解約しても120万円で、それ以上にも以下にもなりません。
こうした保険の利点もあり、子どもの学資に関しては、学資保険で準備される方が多くおられます。

ただし、この学資保険ですが、少し注意が必要です。
学資保険の最大手、郵便局が扱っているかんぽ生命の学資保険ですが、下記条件で保険料を計算してみました。

契約者 30歳 男性  子ども 0歳 
18年満期 満期時100万円  特約なし

この例での毎月保険料は、4630円です。

では、18年間で支払う保険料の合計は、
4630円×12カ月×18年=1,000,080円

わずか80円とはいえ、支払った金額のほうが、満期で受け取る金額よりも少ないことになります。
銀行で積立をすれば、積み立てた金額に加え、わずかながらも利息が付きます。つまり、額面を割ることはありません。
しかし、かんぽ生命の学資保険は、わずかではありますが、額面割れとなっています。

ちなみに、上記と同条件で、ソニー生命の学資保険の保険料を計算してみると、毎月の保険料は、4,140円です。
これを、18年間支払うと、
4140円×12カ月×18年=894,240円
満期時には100万円を受け取れるので、差し引き、105,760円のトクとなります。

こうした学資保険のほか、銀行での積立など、準備しておく方法は様々ではありますが、子どもの教育費は貯めておかねばなりません。
急な坂道を登るよりも、なだらかな斜面のほうが登りやすいのと同じで、短期間で多額の資金を貯めるのは至難の業です。
少しでも早くから、コツコツと教育資金を準備するようにしましょう。

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