教育費の増加や、中学受験率の上昇などにより、小学1年生から通塾率は徐々に増加し、中学2年生で50%超え、中学3年生で65.2%となっている(平成19年調査、図表参照)。
ひと口に塾といっても大手か地域密着か、集団指導か個別指導か、総合塾か専門塾か、教科専任制か複数科目担任制か、スポ根型かシステム型か......など千差万別。
なかには元教諭や塾講師が開く寺子屋のような私塾もあり、きめ細やかで熱心な指導を行っているようだ。またそれぞれの塾には得意・不得意分野があり、学校の勉強の補習なのか、中学受験を目指すのかなど、各自の目的によって選ぶ塾は異なってくる。
保護者は子どもの将来や現在の成績、性格をしっかり見据え、適した塾を選ばねばならない。ここで間違った選択をしてしまうと、望む成果が得られないばかりか、子どもにトラウマを与えかねない。
例えば、成績が中以上で積極的な子どもは大人数の一斉指導でもいいが、成績が中以下で引っ込み思案な子は、少人数クラスや個別指導のほうが合っていると言える。
ただし個人指導は料金が高く、また質の高い講師でないと効果が出ない傾向があるが、大学生のアルバイトが担当になることもあるので事前のチェックが欠かせないだろう。
塾は、表面から判断のつかないことが多い。新聞広告やチラシ、ポスターには売りとなる部分のみがアピールされているので、説明会や体験授業には必ず参加し、広告の派手さやブランドイメージに左右されず、子どもの力を伸ばせるところを見極めたい。
出典:「子どもの学校外での学習活動に関する実態調査報告」文部科学省(2008年)
調査対象:全国の公立小学校(1~6年)、公立中学校(1~3年)の児童生徒の「保護者」67,512人、全国の公立小学校(3~6年)、公立中学校(1~3年)の「児童生徒」53,458人