少子化や生涯学習の観点から、近年は社会人にも幅広く門戸を開いている大学院。なかでも実践的な学問を学べて、社会人向けの施設を備える社会人大学院が増えてきている。
社会人としてキャリアを重ねるほど、現場で得たさまざまな知識を体系立てて整理し、実社会で役立つノウハウを身につける必要が出てくる。大学院では高度な専門知識を修得できるのはもちろん、自分には一見関係なく思える分野の学びを通して、専門分野をまた違った視点から見つめることができるのも面白さのひとつだ。
仕事を持つ人にとっては、「仕事と勉強の両立」という不安要素がある。だが社会人を受け入れる大学院が増えていることから、夜間や土日に授業を行ったり、サテライトキャンパス(都心部のキャンパス)を設けたりするなど環境が整ってきている。さらに通信制や、インターネットを利用して自宅学習するeラーニングを活用した講義支援システムを取り入れているところもある。
大学院の授業は教授が講義を行うこともあるが、その多くはゼミ形式で、プレゼンテーションやグループごとのディスカッションが中心となる。さまざまな年齢・性別・職業の人たちと活発に意見交換することは刺激的であり、普段の生活では知り得ない多角的なものの見方を養うことができる。
カリキュラム修了後は資格を取得したり、大学院で得たネットワークを生かしたりしてキャリアアップ・チェンジ、起業する人も大勢いる。大学院での学びは明確な目的意識と強い意志がないとやり抜くことは困難だが、お金に代えられない尊い経験を与えてくれるはずだ。
【社会人の入試実施状況】
【夜間に授業を行っており、夜間のみ(土曜含む)で修了可の研究科】
※Mのグラフが、修士課程・博士前期課程の状況を表す。
(Dは博士後期課程・博士課程・一貫制博士課程、Pは専門職学位課程を表す)
※通信教育部は通学研究科とは別とし、別学部・別研究科としてカウント。
回答研究科数1,638(回答率88.1%)、うちMの回答研究科数1,429
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