先生・親・地域が、一体となって行うのが、学校教育というのは、誰もが知るところ。そこには、それぞれ決められた、自分たちのテリトリーがあり、それをわきまえることが大切。
犬が電柱にオシッコを掛け、自分のテリトリーを確認するように、どんな動物も強いテリトリー意識を持っている。それを侵そうものなら、命がけの闘いがなされる。
その意味では、一番テリトリー意識の希薄なのが、人間かも。先生、親、地域がいろんなケースでお互い信頼仕合い、尊重しながら、子どもを支援してゆくのが、理想的なのだが、今、このバランスが大きく崩れかかっているのが現状。
あるとき小3の学級でこんな出来事があった。授業中に一人の主婦が、血相変えて若い女性の担任に詰め寄った。「あなたはそれでも先生ですか、学校では勉強を教えてくれればそれでいい」先生何のことか分らずきょとんとしていた。
訳を聞くと先日ホームルームの時間、子どもたちにせがまれ怪談話をした。それを聞いた子どもが怖くて夜眠れなかった、それで怒鳴り込んだというのが真相だった。
そこまでなら先生と親がじっくり話し合えば解決する問題、事を大きくしたのはその親たちのグループが、同調して市の教育委員会に直訴したことだ。
怪談話の是非はともかく、こうした自己中心的な親、モンスターペアレントと呼ばれている親が増えているのは確か。
こうしたテリトリーをわきまえない親たちは、学校を飛び越えて、教育委員会へ直接問題を持ち込むケースが増えているという。時代が変われば、親の行動も変わるものだとつい思う。